国際刑事裁判所に背を向ける日米
2004年2月15日
宇佐美 保
朝日新聞(2月2日付け)には、次の記事が掲載されていました。
平和的な手段によるイラクの復興支援と自衛隊の撤退などを求める署名と小泉首相あての請願書を2日、高校生が内閣府に提出した。これに対して首相は同夜、首相官邸で記者団に「自衛隊は平和的に貢献するんですよ。学校の先生もよく生徒さんに話さないとね。いい勉強になると思いますよ」などと語り、請願書の内容には答えず、独自の教育論で反論した。 提出したのは宮崎県内の高校3年生、今村歩さん(18)。昨年12月から一人で署名活動を始め、ファクスやメールを通じて輪が広がった。1カ月余りで全国をはじめ、オーストラリアや米国からも署名が届き、5358人分になった。請願書は首相に、自衛隊や各国軍隊の撤退を呼びかけるよう求めており、「首相として勇気ある行動を」と訴えている。 この活動について問われた首相は「読んでいない」とことわったうえで「この世の中、善意の人間だけで成り立っているわけじゃない。なぜ警察官が必要か、なぜ軍隊が必要か。イラクの事情を説明して、国際政治、複雑だなぁという点を、先生がもっと生徒に教えるべきですね」と述べた。 |
この記事を読んで、小泉氏の心の貧困さをつくづくと思い知らされました。
小泉氏は「学校の先生もよく生徒さんに話さないとね」と、又「先生がもっと生徒に教えるべきですね」と生徒への教育を先生に押し付けています。
そして、高校生からの請願書を「読んでいない」と云うのはどういう事なのでしょうか?
若い人達への教育は、先生だけがするのではない筈です。
世の中の全員がその教育に当たるべきです。
その頂点となる人物が首相である小泉氏ではないのですか!?
そして、教育とは単に教える事だけではなく、「教え教わる事」ではありませんか?!
小泉氏は高校生からの嘆願書を読む事で、大事な何かを得る事が出来た筈です。
小泉氏の「自衛隊は平和的に貢献するんですよ」との紋切り型で胡散臭い見解は、誰もが聞き飽きているのです。
「自衛隊は平和的に貢献するんですよ」と云うなら何もイラクでなくても良い筈です。
イラク同様に破壊されたアフガニスタン復興の手助けに行くべきでもあるのです。
イスラエルとパレスティナの紛争解決に力を貸しても良いのです。
しかし、小泉氏の自衛隊派遣の目的は、あくまでもブッシュ米国に尻尾を振る為なのです。
その証拠には、この隷属的な小泉氏の行動に対して直ちに、米国務副長官アーミテージ氏が手を叩いているのです。
(朝日新聞:2004年2月3日付け参照)
来日したアーミテージ米国務副長官は2日、東京都内の日本記者クラブで記者会見し、イラクへの自衛隊派遣を「日本の世界における役割を再定義したという意味で新たな基準を築いた。小泉首相は正しいビジョンを持っている」と評価した。 アーミテージ氏は「イラクは安全ではない」としたうえで、「日本は金銭的な貢献だけでなく、平和にまつわるリスクも負うということで全幅の信頼を世界から受けることができる」と述べた。 |
アーミテージ氏が、「小泉首相は正しいビジョンを持っている」と小泉氏の頭を撫でたのは、小泉氏の云う「自衛隊は平和的に貢献」ではなくて、自衛隊が「平和にまつわるリスクも負う」事に対してなのです。
更に、アーミテージ氏の「日本の世界における役割を再定義したという意味で新たな基準を築いた」の言葉は、“米英が世界の大国間で孤立している最中、日本が米英側に付いたことで、米英の基礎が強化された”点を評価しているのです。
そして、日本(小泉氏)の行動が「米英の基礎を強化」した事が、日本が「平和的な貢献」と全く逆な「新たな軍事拡大競争」を促進してしまうのです。
冷戦終了後、世界が軍縮と平和へと向かいつつあるのに、軍需産業と癒着したブッシュ政権幹部達の軍拡競争を焚き付けようとする謀略に、小泉氏は賛成票を投じて、ブッシュ政権の延命に一役買ってしまったようなのですから。
小泉氏が、ブッシュ氏に“NO!”との声を上げていれば、ブッシュ氏は今年の大統領選で敗退する事も期待出来たのにです。
そして、小泉氏は次の愚かな発言をしているのです。
「この世の中、善意の人間だけで成り立っているわけじゃない。なぜ警察官が必要か、なぜ軍隊が必要か。イラクの事情を説明して、国際政治、複雑だなぁという点を、先生がもっと生徒に教えるべきですね」と述べた。 |
この発言は余りにお粗末な発想ではありませんか!
(政治家の大部分の方々は、悲しい事に、この小泉発想と同じようです。)
国際間の紛争に介入する軍隊を、一般社会に存在する警察と同列に論じるのは愚の骨頂です。
現在の世界の国々は全部で何カ国あるのは私には不明ですが、国連加盟国数は191カ国です。
この程度の国々なら、日頃からの外交活動でお互いの関係を(本来)親密に保つ事は可能です。
そして、この国家数191を一般社会に当て嵌めるなら、私達の町内会の所帯数位ではありませんか?
それでは、この191軒よりなる町内会に独自の警察組織が必要でしょうか?
いいえ、全く不要です!
では、一般社会に於いて何故警察が必要なのでしょうか?
それは、町内の方々と普段からの面識も心の接触のない外部の人間が侵入して時折犯罪を起すからではありませんか?
この例を地球規模に広げて考えると、地球がETに攻め込まれた時にでも相当するのでしょう。
でも、この時、ETに対峙するのは、各国の軍隊と云うより地球防衛軍(国連軍、多国籍軍)です。
町内での普段からの心の通じ合いが十分であっても、たまには、一寸したトラブルが原因で、ヒ素入りカレー事件の類の事件が発生したりします。
だからといって、その様な事件に備えて、町内の各家庭毎に銃を備えたり致しません。
その時は、他の多くの町内会もがお世話になっている警察の力が発揮されるのです。
従って、一般社会に於いて警察が必要視されているから、世界の各国も独自の軍隊を持つ事が当然だという、小泉氏や多くの政治家の論は成り立たないのです。
即ち、一般社会の警察に相当する組織が、国家間で必要とされるとしたら、先に述べました対ET用でもある地球防衛軍(国連軍、多国籍軍)です。
それから各国間のヒ素入りカレー事件に相当する紛争を解決する為の、国連軍、多国籍軍です。
世界各国が、その国独自の軍隊を持つ必要は全くないのです。
百歩譲って、一般社会の警察に相当する軍隊が必要とされるなら、一般社会の裁判所に相当する国際裁判所が必要です。
なにしろ、日本の警察も時折信じられないような不祥事を起していますから、これらの不祥事を罰する裁判所が必要です。
そして、確かに、国連の組織内には、「国際司法裁判所」が存在しています。
そこで、国連のホームページ(http://www.unic.or.jp/centre/pdf/icj.pdf)を見ますと、次のように解説されています。
国際司法裁判所(ICJ)はある種の国際裁判所に対する権限を持っていません。 国際司法裁判所(ICJ)は特定の権限(国家間の紛争解決および国連機関と専門機関に対する勧告的意見の付与)を与えられた民事裁判所であり、補助機関は存在しません。 しかし、1946 年以来、地域的裁判所や専門的裁判所が多く創設されたことから、混乱が生じるようになりました。 国際司法裁判所(ICJ)には刑事裁判権がないため、個人(戦犯など)を裁くことはできません。 刑事裁判は各国の司法機関、国連が設置した旧ユーゴスラビアに関する国際刑事裁判所(ICTY)およびルワンダに関する国際刑事裁判所(ICTR)などのアドホックな刑事裁判所や国際刑事裁判所(ICC)の管轄となっています。 |
即ち、国連に帰属する「国際司法裁判所」は、「民事裁判所」でありますから、警察の不祥事に対応する、「個人(戦犯など)」を裁く事が出来ないとの事です。
そして、「個人(戦犯など)」を裁くためには、国連とは別組織の「国際刑事裁判所(ICC)」の役割だと記述されているのです。
ところがこの「国際刑事裁判所(ICC)」に対する認識は一般的には殆ど無いようです。
その例としても、拙文《奇跡と仮城の平和憲法》にも引用させて頂いた、テレビ朝日の『朝まで生テレビ「今、なぜ“改憲”か?」』(1月30日放送)からの出席諸氏の発言を次に引用させて頂きます。
漫画家の小林よしのり氏は、次のように語りました。
論理的に言っても、アメリカは今回自衛の為に先制攻撃をしたとの論理だ。この自衛の為の攻撃が推定有罪でなされるのか!?と云う問題がある。 宮崎 哲弥(評論家)氏:そうそう、正しい。 |
実際、推定有罪で攻撃をされる国は大迷惑です。
(「推定有罪」については、文末に補足します。)
そして、今回のイラクのようにその推定有罪が実証されない場合は、米国はどれほどの償いをイラクにするのですか?
そして、その攻撃を命令したブッシュ氏はどのような責任をとるのですか!?
更に、小林よしのり氏は語りました。
推定有罪で先制攻撃をやることを日本が認めるとなると、憲法9条の問題に関わってくる。 日本の憲法を今後改正するなら、侵略戦争も認めるのかという問題になる。 憲法9条の第1項はパリ不戦条約を普遍した形で戦争武力の行使威嚇はやらないとある。これは侵略戦争をしないという考えでしかない。 それなら、侵略戦争をしないと明記した第1項を造らないとならない。 そうしたら、このイラク戦争の総括これが侵略戦争なのか否かというのは非常に重大なことだ。 |
東京大学教授の姜
尚 中氏は、次のように語ります。
今回の国際貢献とイラク戦争は侵略戦争の疑義があると小林先生は語りましたが、その区分けの基準は何処にある誰がやる? 国際貢献を明文化すると言っているが、どういう場合に、これは国際貢献といえるのか?どういう場合にそうでないという基準は誰がやる? |
これに対して、司会の田原総一朗氏が、例の通りの訳知り顔で答えていました。
あんまり時間がないから、一寸言い難いけど、乱暴に言えば勝った方がやるんです。 |
そして又、同志社大学助教授の村田 晃嗣氏は次のように乱暴な意見を吐きました。
憲法が統治者を縛らなくてはいけないのは一番大事な事。 同時に我が国の憲法がどう規定しようが、国際社会に戦争は無くならないという純然たる事実がある。 この戦争にどう向き合うかを考えなくては…… |
どうも、今回の朝まで生テレビにご出席の方々は、「国際刑事裁判所」に対する関心が全く薄いようです。
(無知という事はないのだろうとは存じますが?でも、無知なのかしら?とも思ってしまいます。)
少なくとも、田原氏の“乱暴に言えば勝った方がやるんです”の発言からは、田原氏の頭の中には「国際刑事裁判所」が皆無で、只、第二次大戦後のニュールンベルクと東京で開廷された軍事法廷、特に東京裁判への不満、怨念しかないようです。
そこで、まず「国際刑事裁判所規程」を次のホームページから一部抜粋させて頂きます。
(http://member.nifty.ne.jp/uwfj/icc/rome_jp.htm)
第五条 裁判所の管轄に服する犯罪 @本裁判所の管轄は、国際社会全体の関心の対象となっている最も重大な犯罪に限られる。本裁判所は、次に掲げる犯罪について、本規程に従って、管轄権を有する。 a ジェノサイド(集団虐殺)の罪 b 人道に対する罪 c 戦争犯罪 d 侵略の罪 A本裁判所は、侵略の罪を定め、かつ、本裁判所が当該犯罪について管轄権を行使する場合に関する要件を定める第一二一条および第一二三条に従って規定が採択される場合に、侵略の罪に関する管轄権を行使するものとする。このような規定は、国際連合憲章の関連規定と合致するものでなければならない。 |
と書かれていますように、「侵略の罪」は「国際刑事裁判所」で裁く事が出来るのです。
田原氏発言の
“乱暴に言えば勝った方がやるんです” |
ではないのです。
そこで、更に「国際刑事裁判所」の概要について、次のホームページから、ドイツ在住ジャーナリストの美濃口坦氏の記述を抜粋させて頂きます。
(http://www.yorozubp.com/0303/030325.htm)
国際刑事裁判所とは何か それでは、問題にされた国際刑事裁判所とは何なのか。今までも、ユーゴやルアンダなどの特別国際法廷など、民族の虐殺や人道に対する罪、また戦争犯罪といった国際社会に対する重大な犯罪を裁く法廷が開かれたことがある。今回設立された国際刑事裁判所は、1998年に約120カ国が調印したローマ条約に基づいていて、国連からも独立した常設法廷である。この点でこれまでの特別国際法廷とは趣を異にする。 国連は政治機関であっても司法機関ではない。国内でも議会の多数決でどの犯罪を審判するか決めたらおかしいが、従来国連安保という舞台で大国がかなり勝手に裁判の対象を決定してきた。ユーゴ元大統領ミロシェビッチを裁く旧ユーゴ国際戦犯法廷も「政治裁判」であり、不公平感が残る。NATO諸国のユーゴ空爆が一部のNGOから非難されたが、結局裁判の対象にならなかったのもこのような不公平の例である。 国際刑事裁判所は国連から独立しているので、特定犯罪事件だけでなく、政治的影響から比較的に自由で、独自の手続法をもつので、近代法の在り方に近くなる。今までの国際法廷は米国開拓時代の西部で牛泥棒を裁く「リンチ裁判」に似ていないことはない。 |
更に、美濃口氏は、次の点も紹介してくれています。
戦争犯罪や人道に対する罪で個人の責任を追及する傾向は、今回の国際刑事裁判所の設置で更に強まるといわれる。シラク仏大統領が、旧フランス殖民地・アフリカ諸国の首脳会議の席上で「国家犯罪が処罰されない時代は終わった」と発言したが、この警告も時代の変化を物語る。 |
従って、今回の米国のイラク侵略に仏独が反対したのは、一般に云われている「仏独もイラクの利権が絡んでいるから」でもないのです。
今回の無茶苦茶なイラク侵略をシラク大統領が支持したら、「国家犯罪が処罰されない時代は終わった」とのご自身の言葉通りに、シラク大統領ご自身が「国際刑事裁判所」で裁かれる運命になってしまうのですから。
更には、次のような毎日新聞の記事(2003年7月29日)もあります。
ギリシャからの報道によると、アテネ弁護士会のメンバーらが28日、イラク戦争での英政府・軍の行動について、オランダ・ハーグの国際刑事裁判所(ICC)に「悪質な国際法違反」として告訴した。ICCの主任検察官は訴追が可能かどうか調査する意向という。 訴状では、英軍が関与した(1)民間人殺害(2)水道などの都市生活基盤の破壊(3)住宅地への空爆――など22の事件を「戦争犯罪」と主張。新聞報道やビデオなど約80点を「証拠」として添え、ブレア英首相ら主要閣僚や軍幹部の責任を追及している。これに対し、英外務省報道官は28日夜、「イラク戦争では国際法に従って行動した」と反論した。
…… |
では何故、張本人であるブッシュ氏、そして、その取り巻き連中たるブッシュ政権幹部たちが告訴されないのでしょうか?
それは、クリントン政権時代にしていた国際刑事裁判所設立条約への調印をブッシュ氏は2002年5月に取り消してしまっているからです。
この件を含めて、寺島実郎((財)日本総合研究所理事長)氏は、次のように記述しています。
(朝日新聞:2003年06月24日)
米国の論理だけで世界が動いていないことを示すべき事例が、国際刑事裁判所(ICC)構想である。オランダのハーグに、既存の国際司法裁判所とは別に、国際刑事裁判所が本年3月に設立された。昨年6月末に、60カ国以上が批准したことにより、人道に対する罪や戦争犯罪を、国際社会の合意に基づく法的手続きで処罰するシステムが実現されることとなった。既に90カ国が批准している。 驚くべきことに、米国のブッシュ政権は前政権の方針を転換し、ICC構想からの離脱を表明した。理由は「米国人が第三国で刑事犯として逮捕され、不公正な裁判の犠牲にされることを拒否する」というもので、ユニラテラリズム(自国利害中心主義)極まれりという話なのである。 …… 米国とともにイラク戦争を戦った英国も、隣国の韓国も、ICCの締約国となっている。不可解なのは日本の姿勢で、予備会議段階では熱心だったにもかかわらず、現在、批准する姿勢さえみせていない。ICCは、世界が国際法理によって制御される時代に向かいつつあることの予兆であり、米国と日本の特異性を映し出す鏡でもある。 |
更に、ブッシュ氏は国際刑事裁判所潰しを企てます。
2003年7月2日付けの朝日新聞には次のように書かれています。
米国務省のバウチャー報道官は30日の記者会見で、平和維持活動(PKO)などに参加する米兵士をICCの訴追から免責することに応じない国に対する軍事支援を停止できる米国の国内法、米軍要員保護法が1日に発効すると述べた。北大西洋条約機構(NATO)や日本、韓国など主要同盟国は対象外。米兵をICCに引き渡さないとの2国間協定はすでに50カ国以上が応じているが、依然約30カ国が対象になりうるという。 |
この様な手前勝手な国が民主主義の国なのでしょうか!?
一方、イラク戦争での米国に反対したカナダの動きを朝日新聞(2004年1月13日)は次のように紹介しています。
外交面でのきめ細かな手当ても目立つ。戦争犯罪人などを裁く国際刑事裁判所(ICC)に関しては、途上国の批准を増やすために、国内法整備を手助けする法律家を派遣した。 |
それに比べて、そんな手前勝手な米国に隷属して「国際刑事裁判所の批准する姿勢さえみせていない」私達の日本という国は、一体何なのでしょうか!?
「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」との憲法の前文が泣いています。
恥ずかしい限りです。
先に掲げましたが、同志社大学助教授の村田 晃嗣氏は、
“我が国の憲法がどう規定しようが、国際社会に戦争は無くならないという純然たる事実がある。” |
との暴言を吐いていますが、戦争なんて、自然発生的に起こるのではなく、今回のブッシュ氏、そして、その取り巻き連中と云ったごく一部の人達の扇動旗振りによって起こるのではありませんか!?
従って、戦争をなくすには、この様な扇動者達の発生を防ぐ事が一番ではないですか!?
この戦争の発生を防ぐ手立てとしたら、扇動者達を処罰する「国際刑事裁判所」の存在が実に大きい筈です。
村田氏の暴言を逆手にとれば、改憲、改憲と云って憲法を変えても戦争なんか無くならない、それよりもまず「国際刑事裁判所」の批准を早急に行う事こそが、戦争をなくす早道であり、日本が今できる世界への「平和貢献」なのです。
なのに、「平和的貢献」を高校生に説く小泉氏は、何故、「国際刑事裁判所」の批准を早急に行わないのですか!?
こんな情けない人物が「先生がもっと生徒に教えるべきですね」等という資格があるのでしょうか?
ご自分こそが、もっと学ぶべきではありませんか!?
いや、それよりも小泉氏は早急に政治の場から引退して欲しいものです。
なにしろ、小泉氏が右手を掲げて官邸に入る姿などがテレビに映ると、ヒトラーの右手手の平を上に向ける敬礼(?)を思い浮かべて嫌な気持ちになります。
小泉氏よ一刻も早く引退して下さい。
その事が「平和貢献」に繋がる事でしょう。
(補足):2004年2月27日
「推定有罪」について
共同ニュース(2月4日)には、次の記事が載っています。
小泉純一郎首相は、4日午前の参院予算委員会で、…… イラク戦争支持の理由については「大量破壊兵器があるかどうかは有力な根拠の一つだが、日本は累次の国連決議にのっとって支持した」と表明。その上で「国連決議でイラクは(大量破壊兵器廃棄の)立証責任を果たさなければならなかったのに、しなかった。妨害した。責任はイラクにある」と、正当性を主張した。 |
この様に無能で破廉恥な(私にはそう思えるのです)小泉氏の発言の趣旨は、次のようになりましょう。
“イラクは己に投げつけられた「推定有罪」が、間違っているというなら、 無実である事を自分で証明せよ!” |
ところで、今日(2月27日)は、オーム真理教の松本被告への判決の日でした。
松本サリン事件で、ご自身に対する冤罪などと多大な被害を受けられた河野義行氏の次のような発言(テレビから)が私の心を揺さぶりました。
犯人でないなら、犯人でない事を証明せよと云われても無理で「推定有罪」で犯人にされては堪らない。 …… 松本サリン事件後、私としても何がなんだか判らないうち、犯人が誰とも判らない内に、私が犯人扱いされてしまった。 松本被告への恨みなどよりも、私を犯人扱いした警察、マスコミへの思いの方が強い。 |
(但し、私の耳には、“松本被告への恨みなどない。……それより、私を犯人扱いした警察、マスコミへの恨みの方が強い”と聞こえたと思っているのですが、如何でしょうか?)
今回の高校生達に対する心ない仕打ち、そして、イラクの大量破壊兵器に関して等、日頃、私達を愚弄する発言を繰り返す小泉氏には、この河野義行氏の心のうちを理解する心は持ち合わせていないと私は思うのです。